反復性気胸の鑑別
国家試験的には上3つ、その他頻度として重要なのはCOPD、肺癌、肺線維症なども。
Marfan症候群
月経随伴性
LAM 結節性硬化症女性の30%
肺癌
肺線維症
肺化膿症
ホモシスチン尿症
宮崎肺吸虫症
Bird-Hogg-Dube症候群 →FLCN遺伝子(17p11.2)異常
Multifocal micronodular pneumocyte hyperplasia (MMPH)
異型腺腫様過形成(atypical adenomatous hyperplasia: AAH)
→肺胞上皮置換型優位の腺癌(lepidic predominant)に合併することが多い
Hermansky-Pudlak syndrome(HPS)
→眼皮膚色素脱出症,血小板二次凝集抑制に起因する出血傾向,網内系細胞へのセロイド様リポフスチンの沈着の3 徴
→合併症 肺線維症や肉芽腫性大腸炎,腎炎,心筋障害 など
喘息ガイドライン2018の改訂点
今回の主な改訂点は、重症持続型に対する治療であるステップ4で。抗IL-5抗体薬メポリズマブや抗IL-5受容体α抗体薬ベンラリズマブ、気管支熱形成術が加わったこと。
入院の流れ
「働き始めると実習と全く違う」というのはまさしくそうで、実習時には気にしなかった、教科書には載っていない実務的なことで戸惑うことがたくさんあります。
今回は知っておくとスムーズな実際の入院の流れを紹介します。
各病院で違うと思いますが、私の病院に基づいて記載します。
患者さんが来る(救急や外来より入院の判断)
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診察して所見をカルテに記載
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ルーチンで心電図、胸写
感染症であれば喀痰、尿、血培のオーダー
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点滴のオーダー。脱水、血圧、ご飯を食べられるかなどを考慮して組成と本数を考える。
薬はお薬手帳や問診を参考に処方。持ち込みがあっても院内処方。薬剤は薬局の薬剤鑑別に出す。
ご飯を決める。おかゆがいいかご飯がいいか、アレルギーがないかなど聞く。
必要そうな今後の検査を大体1週間くらい先までオーダー。
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看護師さんに入院時の指示。
バイタル測定(急性期は3検、落ち着けば1検でも)
血圧指示(収縮期90以下、拡張期50以下でDr callなど)
SpO2(90%以上目標、O2 4L以上でDr callなど)
心拍数(150回以上または50回以下持続でDr callなど)
安静度(床上、病棟内フリーなど。転倒に注意。)
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入院診療計画書を作成して患者さんと看護師さんに渡す。
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患者さんに詳しい病歴聴取。とりあえず重要なのは食物・薬剤アレルギーと治療必要な併存症、既往歴。
入院サマリーを作成。
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とりあえずの処置が落ち着いたら検査の計画、鑑別診断の考察を行い上級医に相談。
宮城県被災地訪問
先週の祝日を活かして、石巻や東松島市、仙台市沿岸の震災被災地を訪問して来ました。
西日本にいると被災地の現状がほとんど分からないので、些細な情報しかないかもしれませんが、こちらで書かせていただきます。
1ヶ所目は石巻市にある石巻NEWS'ee(ニューゼ)という石巻日日新聞の博物館。
津波で社屋が浸水し、輪転機が使えなくなってしまったため、手書きで新聞を発行し続けたということです。
内容は被害状況、避難所の人数、物資、復旧状況など。
まるで戦時中のような話ですが、電気も情報源もない状況では紙とペン、人の足という原始的なものが最も役に立つということが分かります。
現在では復興が進んだ反面、被災者の見えない化が進んでいるというお話しでした。
現在でも建物は少なく、工場はあるものの住居は建築できないそうです。
3ヶ所目は東松島市の旧野蒜(のびる)駅。
震災当時3.7mの津波が襲い、現在では使われていませんが、震災遺構として残され、1階は観光センター、2階は震災の博物館として使われています。
野蒜駅から発車した列車は停止し、線路の前後が浸水したため1日以上車内で過ごしたそうです。
児童、教職員、地域住民320人が避難し、2階まで津波が押し寄せました。
極寒の中屋上で一晩過ごし、多くはヘリコプターで救出されました。
現在では廃校になり、1〜2階はそのままに公開され、4階はビデオや資料の展示施設として使われています。
鉄柵が曲がったところまで津波が来ました。
震災直後の写真
1階部分
屋上より海岸方面。
震災前は住居が立ち並んでいましたが、現在は周囲に住居が建築できず、現在でも空き地です。
今回の被災地の訪問で改めて感じたことは、震災が宮城の人々の人生を大きく変えてしまったということです。
残された人々は亡くなった人を悔やみ、少なからず全ての人の心に傷を残しています。
小学校には津波が引いた後児童が戻って来て、黒板にチョークで言葉を書いていったそうです。
「一からのスタートだけどがんばろう」
この言葉に重みを感じました。
COPD患者の吸入とサルコペニア
COPD患者で吸入がうまくできない患者さんも多くいますが、サルコペニア患者にはちゃんとひねって押せるか実際に目の前でやってもらう必要がありそうです。
http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/series/oobayashi/201804/555618.html
マクロライド系抗菌薬の免疫調整作用・抗炎症作用
びまん性汎細気管支炎(DPB)や気管支拡張症などへの効果が知られているマクロライド系抗菌薬。
これまで「なんとなく抗炎症作用がある」や「痰の排泄が良くなる」などのふわっとした説明を聞いたことがありましたが、細胞レベルでの証明がなされたよう。